25年無免許運転、教頭免職処分 追突事故報告せず 千葉県教委
千葉日報オンライン 2019/8/29(木) 11:17配信
千葉県教委は28日、道交法違反(無免許運転)などの疑いで千葉県警に逮捕された柏市立柏第三小学校の岩倉貞実教頭(52)を免職の懲戒処分にした。逮捕後の調査で、2010年10月ごろに無免許で車を運転して追突事故を起こし、当時所有していたミニバイクの免許を取り消され、校長に報告していなかったことも判明した。
教職員課によると、教頭は1994年〜先月上旬の約25年間、無免許にも関わらず通勤などのために自家用車を運転。2015年度はミニバイクで、16年度以降は車での通勤を届け出ようと偽造した免許証の写しを提出した。
また、届け出に基づき15年度から昨年度までの通勤手当と出張旅費の計約22万円が支払われており、県教委は不正受給として全額返還を求める。岩倉教頭は返還の意思を示しているという。
教頭は「子どもや同僚の信頼を裏切ってしまった。何度も免許を取ろうと意識したが考えが甘かった」と話しているという。
県教委は、学校に提出した免許証の写しが偽造だったことを踏まえ、先月から通勤に車を利用する全職員の免許証の現物確認を実施。柏市立学校では、すでに全員の免許証の確認が取れているという。
本年度に入って県教委の懲戒処分は10件目(監督責任除く)で、昨年度を上回るペース。吉野美砂子教育次長は「不祥事の再発防止に取り組んできたが、今月も2件の懲戒処分を行い県民の信頼を裏切ることになり深くおわびする」と謝罪した。
教頭を巡っては無免許運転に加え、スクールゾーンの通行許可申請書に偽造した免許証の写しを使ったとして、県警が偽造有印公文書行使の疑いで逮捕。千葉地検は処分保留で釈放した。